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新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』
(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳

日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
(PDF 12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳

パワーポイント資料は、こちら。

zoom RSS 公認会計士高田直芳:国内総生産GDPが複利構造を持つことを理解できない人たちがいる

<<   作成日時 : 2015/09/13 01:00   >>

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国内総生産GDPが複利構造を持つことを
理解できない人たちがいる

『高田直芳の実践会計講座「経営分析」入門』
補足説明



管理会計や経営分析の世界で、絶対的通説として君臨するCVP分析(損益分岐点分析・限界利益分析・線形回帰分析)が、理論面でも実務面でも破綻していることについては、次の新日本法規財団 奨励賞 受賞論文で論証しました。
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

国立国会図書館所蔵の論稿集は、こちら。
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF 12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

次に、上場企業3千社や中堅中小企業100万社で採用されている予定原価計算や標準原価計算が、理論面でも実務面でも破綻していることについては、上記受賞論文や次の関連ブログで論証しました。
【関連ブログ】

ミクロ経済学の一分野ともいえる「管理会計」と「原価計算」を撃破したついでに、「マクロ経済学」の世界を、上記の奨励賞受賞論文で変革できるのか、できないのか、を以下で検証します。


内閣府のウェブサイトにアクセスすると、「統計表(SNA産業連関表)」があります。
2015年3月27日付で、2013年までの国内総生産(GDP)のデータが開示されています。

上記のSNA産業連関表を、次の拙著288ページで紹介している「第10章第1節 マクロ経済はタカダ式操業度分析によく馴染む」のノウハウで加工します。
高田直芳の実践会計講座
「経営分析」入門

日本実業出版社
高田 直芳
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次の【資料1】は、1995年から2013年までの、19年間のデータを分布させたものです。
【資料1】
画像

私(高田直芳)以外の人たちは、【資料1】にある19個の点を、左下から右上にかけて、1次関数の「直線形」で結ぼうとします。

それが、大正9年(1920年)に確立されてから現在(2015年9月)に至るまでの95年間、誰一人として疑問を差し挟まなかったCVP分析(損益分岐点分析)のノウハウです。

財務会計や管理会計などで飯を食っている者たちの、思考停止期間のあまりの長さに、抱腹絶倒してしまいます。


いえ、経済学者やエコノミストたちは、【資料1】にある19個の点を、2次関数または3次関数の「曲線形」で結ぼうとするかもしれません。
根拠は、次の参考文献です。
【参考文献】
  • 2次関数を用いた経済学書
    • ハルRヴァリアン著『入門ミクロ経済学 原著第7版』(勁草書房2007年3月)330頁374頁
    • グレゴリー・マンキュー『マンキュー経済学 第3版Tミクロ編』(東洋経済新報社2013年4月)476頁502頁
  • 3次関数を用いた経済学書
    • ジョセフEスティグリッツ『ミクロ経済学 第4版』(東洋経済新報社2013年1月)189頁220頁

しかし、【資料1】にある19個の点を、2次関数や3次関数で結べるとは思えません。

その証拠に、産業連関表や有価証券報告書を用いて、2次関数や3次関数で描いた経済学書や学術論文は、1冊も1本も存在しません。

理論はどんなに立派でも、実務で役立たないから、経済学は「机上の空論」と揶揄されるのです。

いずれにしても、会計学や経済学などを習得した人は全員、【資料1】にある19個の点を、1次関数・2次関数・3次関数のいずれかで結ぼうとします。

なにしろ、世の中には、これら3種類の方法しかないのですから。


それに対し、私だけは、【資料1】にある19個の点を、複利関数(正確には「自然対数の底e」を用いた指数関数)で結ぶことを主張します。
第4の方法です。

上記【資料1】において、曲線形で描いているのはまさに、複利関数です。

これが上記の奨励賞受賞論文にある「タカダ式操業度分析」です。


なぜ、複利関数で描けるのでしょうか。

これは、現実の企業活動を観察することによって、容易に理解することができます。
すなわち、企業活動では、次の事実を観察することができます。
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。

つまり、企業活動の本質は、複利計算構造にあることがわかります。


では、ニッポン経済は【資料1】において、なぜ、複利曲線上を行ったり来たりするのでしょうか。
これは、企業活動というミクロ経済を、マクロ経済にも拡張することによって理解できます。

上記の拙著『高田直芳の実践会計講座「経営分析」入門』295ページでは、次のように説明しています。

SNA産業連関表にある「中間投入」は、産業から産業へと資源が再投入(複利運用)されていくからです。

それは「日々複利の連鎖構造」に他なりません。


タカダ式操業度分析は、そう解釈します。


上記【資料1】は、静態図です。

この【資料1】をベースに、2000年から2013年までの日本経済の国内総生産(GDP)に、タカダ式操業度分析を適用したのが、次の【資料2】です。
【資料2】
画像

上記【資料2】にある灰色の破線(最大操業度(産出額)率)は、国民所得(NI)が最大となる国内総生産(GDP)を100%と置いたものです。

黒色の実線(実際操業度(産出額)率)は、国内総生産(GDP)の実際稼働率を表わします。
ニッポン経済を企業に見立てた場合の「生産性」を表わします。

灰色の実線(損益操業度(産出額)率)は、国民所得(NI)が「黒字を保つか、赤字に転落するか」の分水嶺となるものです。


上記【資料2】の推移を読み解くにあたって、21世紀以降の歴代政権を次に示します。
  • 小泉政権(自民党)  2001年4月〜2006年9月
  • 安倍政権(自民党)  2006年9月〜2007年9月
  • 福田政権(自民党)  2007年9月〜2008年9月
  • 麻生政権(自民党)  2008年9月〜2009年9月
  • 鳩山・管・野田政権(民主党)  2009年9月〜2012年12月
  • 安倍政権(自民党)  2012年12月〜

関連ブログで紹介した『池上彰 伝える力』51ページでは、「小泉さんは日本経済の回復のために何もしてくれなかった」と、皮肉を述べています(同書52ページ)。

「何もしなかった」点では、民主党政権の時代も同じです。


小泉政権時代も、民主党政権時代も、「何もしなかった」のであれば、同じ推移を示すはずです。

ところが、【資料2】の「実際操業度(産出額)率」の推移を見ると、小泉政権時代(2001年4月〜2006年9月)と、民主党政権時代(2009年9月〜2012年12月)とでは、そのベクトルが明らかに異なります。

小さな政府を指向し、「何もしなかった」小泉政権時代は、国内総生産(GDP)と国民所得(NI)が増大しました。

同じく「何もしなかった」民主党政権時代は、国内総生産(GDP)と国民所得(NI)が低迷したことがわかります。


日本経済の回復のために「何もしなかった」と、講釈を述べるのは簡単です。

ただし、そうした批判は、具体的なデータで裏付けられたものであるべきです。

過去のブログで、ソフトバンクの孫社長の言葉を紹介しました。
以下で改めて引用します。

「数字の裏づけのない資料の価値は、ゼロに等しい」
孫正義ソフトバンク社長

日本経済新聞電子版
(2014年8月23日)

【資料2】の右端にある2013年の「実際操業度(産出額)率」が再び上昇しているのは、アベノミクスの影響でしょう。


先ほど、経済学は2次関数や3次関数を用いるが、それらの関数を用いて具体的な描写を行なった経済学書や学術論文は存在しない、と述べました。

しかし、1次関数であれば、描けそうな気がします。
苦し紛れに、【資料1】にある19個の点を、CVP分析の1次関数で描くとどうなるか。

左端の縦軸へ、直線(1次関数)を延伸していくと、「固定費を求めることができるはずだ」と考えるのは、素人の浅はかさ。

SNA産業連関表を利用して、CVP分析の固定費(CVP固定費)と、タカダ式操業度分析の固定費(基準固定費)を、次の【資料3】で描いてみました。
【資料3】
画像

上記【資料3】で描かれている基準固定費(赤色の実線)は、安定推移しています。
これが「ニッポン経済が抱える固定費」です。

それに対し、CVP固定費(黒色の実線)はマイナス領域を彷徨(さまよ)い、分析資料としての用をなしていません。


改めて確認しておきます。
  • 単利計算構造のCVP分析(損益分岐点分析・限界利益分析・線型回帰分析)は、理論面でも実務面でも破綻しています。
  • 単利計算構造の予定原価計算や標準原価計算は、理論面でも実務面でも破綻しています。
  • 単利計算構造では、ニッポン経済を分析することができません。
  • タカダ式操業度分析は、管理会計や原価計算のみならず、マクロ経済学をも変革するパワーを持っています。

J.M.ケインズが『雇用、利子および貨幣の一般理論』を著わしたのは1936年。
そこから、国民所得論 → マクロ経済学が始まりました。

日本国内でマクロ経済学を学んだことのある人は、数十万人、いや、数百万人はいるでしょう。
世界では、数千万人、いや、数億人になるかもしれません。

それだけの人がいながら、【資料1】に分布する19個の点を複利関数で繋ごう、と考えた人が1人も現われなかった事実に、笑っちゃうのであります。

【関連ブログ】
〔制作著作 高田直芳 税理士 公認会計士〕

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