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新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』
(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳

日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
(PDF 12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳

パワーポイント資料は、こちら。

zoom RSS 公認会計士高田直芳:権威を振りかざす人 権威に媚びる人

<<   作成日時 : 2016/01/10 01:00   >>

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権威を振りかざす人 権威に媚びる人



1990年代にベストセラーとなった書籍。
20年以上も経過して、ようやく手に取る。

以前から読みたいとは思いつつ、他に触手を伸ばすものが多すぎて、ここまでの歳月を要しました。

先月、東京・神田の古本屋街を散策しているときに、第1巻と第2巻を買って、移動する列車の中で読むことにしました。

感想を、ひと言で表わすならば、非常に面白い。

話の冒頭で、医学や法学の分野を例に挙げ、日本における「学界の権威」の愚かさを、徹底批判しています。

院生の論文を指導教授が横取りする例って、「そんなにはないだろう」と思っていたのに、「そんなにエゲツなく行なわれるのか」と驚かされました。

抗がん剤「丸山ワクチン」にまつわるエピソードは傑作です。


学界をこれだけ批判しても著者の筆圧が緩まないのは、著者自身が、江戸川乱歩章受賞作家という「権威」を身につけているからでしょう。

権威の対岸で、「無冠の帝王」などと気取った態度を取る人を、たまに見かけることがあります。

この日本では、無冠では誰からも相手にされないことを、帝王自身が自覚していないのが、滑稽でもあります。


人は、権威を前にしたとき、媚びるか、避けて通るか、陰口を叩くか。

私はそのいずれでもなく、権威に反旗を翻す道を選びました。
それが、次の【資料1】に掲げる受賞論文です。

【資料1】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

国立国会図書館所蔵の論稿集は、こちら。
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF 12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

現代の管理会計や経営分析の世界では、CVP分析が、絶対的通説として君臨しています。
CVP分析は、損益分岐点分析・限界利益分析・線形回帰分析とも呼ばれます。

現代の原価計算や原価管理の世界では、予定原価計算制度(標準原価計算制度を含みます)が、絶対的通説として君臨しています。

これらCVP分析や予定原価計算制度に共通するのは、企業のコスト構造を、1次関数で捉えている点にあります。


1次関数というのは、預金の利息計算でいえば、単利計算のこと。
それは、企業活動を理解するにあたって、正しいのかどうか。

企業実務をよくよく観察すると、次の【資料2】に示す事実を観察することができます。
【資料2】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。

以上のように、製造業や流通業を問わず、企業のコスト構造は、無限回数の複利計算構造を内蔵していることがわかります。

それを単利計算構造で解き明かそうとする理論には、重大な瑕疵(かし)があることになります。

すなわち、「単利計算構造のCVP分析」に基礎を置いた管理会計や経営分析、そして「単利計算構造の予定原価計算制度」に基礎を置いた原価計算や原価管理、これらはいずれも「理論上の瑕疵」を抱えていることになります。


複利運用した預金利息を、単利計算で検算する行為がどれほど愚かなことかは、中学生でも理解できる話。
ところが、権威に、へいこらへいこらと媚びる人たちには、それが理解できない。

CVP分析や予定原価計算制度には「理論上の瑕疵」があるのだから、それを企業実務に当てはめれば様々な矛盾が吹き出します。
実務に携わる者がそれに気づかないのは、権威にへいこらへいこらと媚びている証拠。

どこが ERP なんだか、なにがAI なんだか。


私は、上記【資料1】の受賞論文で、権威に立ち向かう道を選びました。

この日本では、在野の実務家が学術論文を投稿するのは、ラクダが針の穴を通るよりも難しい。
ましてや「賞」を獲るなど、夢のまた夢。

在野実務家の私が受賞できたのは、僥倖だったといえるでしょう。


企業のコスト構造は複利計算を内蔵するという、上記【資料1】の理論を、管理会計や経営分析に当てはめたのが、タカダ式操業度分析です。
原価管理や原価計算に当てはめたのが、タカダ式変動予算です。

私がもし、権威の世界に在籍していたら、タカダ式操業度分析などを、権威の権化たちに横取りされていたかも。
そう思うと、ゾッとした。

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