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新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』
(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳

日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
(PDF 12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳

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zoom RSS 公認会計士高田直芳:DeNA問題と著作権侵害&窃用盗用問題

<<   作成日時 : 2016/12/08 01:00   >>

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DeNA問題と、著作権侵害&窃用盗用問題


DeNAは、いわずと知れた東証一部上場企業(証券コード2432)。

著作権法のお陰でメシを食っているメディア業界が、他者の著作権を踏みにじっては目も当てられぬ。
【資料1】日本経済新聞 社説 2016年12月8日付

IT(情報技術)サービス大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は先月末、根拠が不明確な記事を載せていたとして医療関連サイトの公開をやめた。

さらに、他のサイトからの文言の転用を執筆者に推奨していると思われかねない運用があったこともわかり、運営する10サイトすべての公開中止を迫られた。


従前ブログ『監査法人のへっぴり腰が、企業のコンプライアンス違反を増長させる』では、「監査の現場で、著作権侵害というコンプライアンス違反を見つけたら、その企業を叩くといいよ。それくらいの矜持は、あってしかるべきでしょう」と述べました。

DeNA問題を見ていると、内部の監査機能は、ないも同然であることを思い知らされます。

「著作権侵害行為は、監査対象ではない」という主張もあるでしょう。
そうであるならば、企業のコンプライアンスとは何なのか、という基本的な問題を論ずるところから始めなければいけないようです。

その問題を論ずるのは本ブログの能力を超えるので、以下では、著作権の引用ルールについて、若干の検証を行なってみます


著作権に関しては、著作権法を中心に、膨大な参考文献や判例があり、どれを参照していいのか、迷ってしまいます。
次のサイトを紹介します。
【資料2】

一般社団法人情報処理学会「著作権に関するよくある質問」


上記サイトの2番目に、「引用について教えてください。」というQ&Aがあり、6項目の引用ルールが明示されています。

学術論文を引用する場合のルールに関するものですが、一般の著作物を引用するにあたって汎用性のあるものばかりです。


しばしば問題となるのが、「自説の部分」と「引用の部分」とは、それぞれどれくらいの割合であれば妥当なのか、というのがあります。

上記【資料2】では、一定の割合が示されています。
ただし、これは一般社団法人情報処理学会の著作権規程に限定されたものです。

一般の著作物において、「自説の部分」は、もっともっと多くの割合を占める必要があるとされています。
その基準は、判例を調べてみてください(最高裁昭和55年3月28日など)。


上記【資料2】で注目したいのは、次の2件のQ&A。
【資料3】一般社団法人情報処理学会「著作権に関するよくある質問」

  • 他の出版物に掲載されている図表を自分の論文で使いたいのですが、どのような手続きをとればよいでしょうか?

  • 他の出版物に載っている図(他人のものも含む)に手を加えて自分の論文に入れたいのですが、著作権者の許諾が必要でしょうか?


例えば、管理会計や経営分析に関する書籍では、CVP図表(損益分岐点図表)というものが必ず掲載されます。
次の【資料4】に示す図表です。
【資料4】CVP図表(損益分岐点図表)
画像

上記【資料4】を用いた分析方法を、CVP分析・損益分岐点分析・限界利益分析・線形回帰分析といいます。


上記【資料4】のCVP図表を、自分の書籍や論文に掲載するにあたって、原著作権者の了解を得ようと考えている人はいません。

CVP図表(損益分岐点図表)は、次のブログでも紹介したように、大正9年(1920年)を起源とする理論です。
【資料5】

1920年代の理論に、いまさら「我こそが、原著作権者だ」と名乗る人はいませんし、引用元を探しようもありません。

誰もが自由に【資料4】を改変し、自分の書籍や論文に掲載するに至っています。
ことCVP分析(損益分岐点分析)に関しては、窃用や盗用のレベルをも超えているといえるでしょう。

私はそこに、恐ろしさを感じます。
「思考停止に陥る」という恐ろしさです。


DeNA問題の場合、【資料1】にもある通り、医療関連の情報で根拠不明のものがある、という外部からの指摘が、著作権侵害問題へと発展しました。
「これは、おかしい」と思考を働かせた人が、外部にいました。

ところが、です。
上記【資料4】に掲げたCVP図表(損益分岐点図表)の場合、「これは、おかしい」という思考を働かせた人は、21世紀になった現在でも、誰一人として現われませんでした。

なにしろ、CVP分析(損益分岐点分析)は、簿記2級で学習する理論ですし、公認会計士試験でも頻出する理論です。

20世紀から21世紀にかけて、数千人の会計学者、数万人の公認会計士や経営コンサルタント、数十万人の実務担当者やシステムエンジニアSEが、コピー&ペーストを繰り返してきました。

こうなると、もはや、引用とは呼べません。
先ほども述べたように、窃用や盗用のレベルをも超えています。

こういう事態にまで至ると、人は、権威主義の前に土下座し、思考停止に陥るのだなと、つくづく思うのであります。


そうした風潮に、たった一人で反旗を翻したのが、次の受賞論文です。
【資料6】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

国立国会図書館所蔵の論稿集は、こちら。
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF 12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

20世紀初頭から現在に至るまで、学界や実務界を支配してきたCVP分析(損益分岐点分析)の基本は、企業のコスト構造を1次関数の単利計算構造で解き明かそうとする点にあります。

それに対し、【資料6】の受賞論文は、企業のコスト構造を「無限の複利計算構造」で解き明かしたものです。
次の【資料7】に示す事実を観察したことに端を発します。
【資料7】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。

つまり、企業のコスト構造の本質は、複利計算構造にあることがわかります。


企業のコスト構造を単利計算構造で解き明かしているうちは、窃用であろうと盗用であろうと、非難されることはありません。

ところが、企業のコスト構造を複利計算構造で解き明かしたのは、私(高田直芳)1人ですから、ヘタに引用すれば著作権侵害になることを肝に銘じておいてください。

なにしろ、利息計算には、単利と複利の2種類しかないのですから。
「圧倒的大多数の単利計算構造」vs.「たった1人(高田直芳)の複利計算構造」です。

企業のコスト構造を複利計算構造で解き明かそうとする書籍やシステムは、窃用や盗用であることが一発でバレますからね。
お気をつけください。

21世紀になった現在でも、何の思考も働かせずに、【資料4】のCVP図表(損益分岐点図表)のコピー&ペーストを繰り返してきた人たちに告ぐ。
権威主義に媚びるあながたがに、DeNA問題を嗤(わら)う資格はない。

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